「江〜姫たちの戦国〜」第十九回 宮沢りえさんの本気の恋愛
本当は一目ぼれしているのに、面と向かって「姉を側室に差出し保身をはかる男など嫌い」と言い放つ水川さん、
戦国の世にあっても、恋愛の極意は近づいてはまた引くことにあるようです。
秀吉=岸谷五朗さんと茶々=宮沢りえさんの間では、恋の駆け引きはもっと微妙で奥が深い。
初の縁談をまとめてもらったお礼に、一大決心で茶々が折れれば、秀吉はすっと引いて、
貧しい幼少時の話でぐっと彼女の心をつかみ取る、さすが人たらしの手だれ、一枚も二枚も上手です。
触れなば落ちん状態の茶々は、若い側室に嫉妬し感情を爆発させてしまう、見事なフォーリンラブです。
嫌で嫌で、涙をのんで仕方なく側室となる茶々、あるいは織田・浅井家の血筋存続のため、
あるいは天下人の権威を後ろから握るため、などなど様々な説明の仕方があるだろうに、まさか、
気位の高い本気で茶々が恋愛してしまう物語が成立しようとは、これは脱帽ものです。
今回は、おせっかいな江=上野樹里さんがおとなしくしていて、逆にドラマチックになっていました。
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