「平清盛」第8回 悪左府頼長=山本耕史さん、鮮烈なデビュー
あんな普段着以下の格好で、TPOを無視してるって、社会人失格でしょう。
漁師の子である盛国=上川隆也さんの方が、ずっと都慣れして知的に見えます。
主人公がばたばたしていてなかなか成長しないのを余所に、「王家」の人々や、
藤原頼長=山本耕史さん、佐藤義清=藤木直人さんがドラマを盛りたててくれてます。
なかでも崇徳天皇=井浦新さんが、義清=藤木さんの和歌の才をめでるあまり、
彼を独占しようとしその上…というシーンなど、もうちょっとカメラワークをうまく、
みやびに美しく、忍びやかにかつあからさまに、耽美に描いていただきたかったな、と。
置き眉にお歯黒で迫力満点の頼長=山本耕史さん、さすが万巻の書を読みつくした天才、
知的で激しく妥協を知らない貴公子にとって、清盛=松山さんふぜいが主人公だなんて。
と、言わんばかりの、あたりを払う存在感と、細かい事にこだわる緻密な性格を、
山本さんはよく体現していて、初登場は大成功、ぴったりの配役だと思います。
藤原摂関家というと、道長・頼通親子までは有名でも、その後は知らない人も多いかと。
せっかく、こんなに強烈な個性のキャラクターなのに、ドラマになりにくいのは残念。
ここは山本さんの名演で、彼を歴史的有名人にしてほしい、と思います。
悪左府頼長の登場の次は、はやくも雅仁親王=松田翔太さんがみずら姿で現れる。
少年期からただ者ではない、破天荒なキャラのようで、こちらももう楽しみです。
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