「悪夢ちゃん」第6話 昔も今も、少女の夢はバレリーナ
どちらも「学校」で「悪夢」のような事件が続き、充実しすぎて胸が苦しいくらい。
子供だった頃、バレエが主題の少女漫画をたくさん読んだ記憶がある。
美少女、天才少女、ライバル、友情、夢の舞台、喝采とスポットライト。
そしてもちろん、富豪の娘とか母子家庭であるとか、とにかく光と影が交錯しあう。
そんなレトロな少女趣味を持ち込んだ今回の話に、白鳥と黒鳥のコントラスト、
さらには母と娘の共依存やら、誘拐事件やらが絡みあい、なんとも深い一時間だった。
ただ最後に、黒鳥の女の子の母・森尾由美さんが自分を客観視できるようになり、
苦しむ娘を呪縛から解放するところまで行ったらよかったのだけれど。
しかし現実には、母親というのはそのように賢くはなれず、娘への愛に溺れ、
一生懸命母親をやっている自分に溺れ、娘を縛り続けるものなのである。
歪みに歪んだ優香さんは、そういう母親に育てられた結果、という繋がりも見事だ。
自分がサイコパスであると公言した北川景子さんは、生徒たちの事件とシンクロし、
子供のころの記憶が断片的に蘇るのだけれど、友達の母親をうらやむあまり殺した、
という記憶は、おそらく彼女の願望の中、夢の中の出来事なんだろうと思う。
どんなに欲しくても決して手に入らない、愛情にあふれた優しい母親。
それを夢の中で殺し否定する事で、乗り越え解決していったのではないかな。
だから、本当の悪事に手を染めることなく、自分はサイコパスと言いながらも、
実はいつのまにか、子供たちにとって本当にいい先生になっているのではないかな。
夢には、そういう効用もあるのだな。
最初はうす気味悪いと思われた悪夢ちゃんが、今はとてもいじらくかわいい。
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